銀製バラとアカンサスの手彫り細工手鏡

銀製バラとアカンサスの手彫り細工手鏡
大変美しい手彫りが施された手鏡です。手鏡となると型抜きのみ、またはイニシャルのみ手彫りという物がほとんどなのですが、こちらは両面とも草花等の立体感を演出するため一線一線丁寧に手彫りされており、すうっとした伸びやかな美しい線のタッチや微妙な強弱等、基礎のしっかりしたデッサン力と熟練した技術の持ち主でなければ不可能な大変すばらしい逸品です。
特にフランスらしい優美なバラに施された細かな線による陰影の立体感が見事で、これも彫り込みすぎると全体との統一感が損なわれるのですが、ひとつひとつ丁寧に描かれながらもが画面がうるさくなくスッキリとしているのも、まさに熟練の成せる技です。手彫りの手鏡自体数が少なく希少なのですが、ここまで繊細に彫られている物は滅多にありません。
持ち手には手鏡の持ち主のイニシャル「A」が、こちらも美しいタッチで彫り込まれています。
鏡面右側にフランスシルバーのファーストミネルヴァの刻印が押されています。ファーストミネルヴァは銀の純度の高い(950/1000)シルバーで、この手鏡の品質の高さが伺えます。
鏡は写した対象が小さく見えるよう縮小鏡となっています。鏡自体も変色や劣化、傷等なく大変綺麗な良い状態です。手鏡全体軽く磨きましたが、アンティーク感を残すためあえて黒ずみを残しておいてます。シルバー磨きでより輝きますのでお好み具合に磨き下さい。

サイズ:縦約17.5cm×横約6.5cm、厚さ約1.3cm
素材:シルバー
年代:1800年末頃
購入国:フランス
銀製バラとアカンサスの手彫り細工手鏡